天然石
ヨーロッパの町並みに独特の風格を与えているのが、石の屋根です。
建物にしても持ち物にしても、「子へ孫へと永く受け継がれていく」ことを当たり前として生活を営み続けてきた人々が、屋根材に石を選んだのは単に美しかったからだけではありません。
玄昌石は2億数千年の時を経て形成された粘板岩で、強度、耐久性に優れた特性を持ち、永い年月にも変質しにくいのでヨーロッパでは古くから屋根材として利用されてきました。
粘板岩とは、川や湖の底にたまった泥が長い年月を経て固まり、さらに圧力がかかってできた岩のことです。
板状に剥がれる性質があり、屋根用に薄く加工しやすい上、酸化した状態が科学的に安定してとても硬く、耐久性にすぐれているので風雪や気温の変化にもしっかり対応でき、屋根材としてはまさに最適。
気候条件の厳しい山岳地帯へ行けば行くほどこの石の屋根が多く見受けられるのはその証です。
何億年もかかってできた石だから、後何百年経ったとしてもその美しさも強さも変わることはありません。
日本伝統の瓦屋根でさえ30年で葺き替えを余儀なくされるところ、石の屋根は不具合が出たところだけ修繕し、世紀を経てなお現役を務められるのです。
石の屋根材は「スレート」と呼ばれていますが、近年は問題のアスベスト(石綿)をセメントと混ぜて成型した人工のものが主流になり、昔ながらの石屋根材をわざわざ「天然スレート」と区別して呼ぶような逆転現象が起こっています。
しかし、人工スレートは10年程度で退色がはじまり、撤去時の健康被害も懸念されるなど、天然スレートとは比べるくべもありません。
『無添加住宅』が使う屋根材は、もちろん天然の粘板岩。ヨーロッパの精神に倣った永年仕様のクオリティです。
古くなる美しさと、現代的な表情を持った「無添加住宅」の美しい家は、何世代にもわたって受け継ぐことができる家です。